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おかえり。

手術室へ続く廊下

『ご一行様』と言ってもおかしくない集団がわらわらと歩く。


私と妹二人とそれぞれの子供達で計8人。




一番小さな三歳の甥っ子も 
『おじいちゃんに何かが起きてる』って感じてるらしく
不気味なくらい口数が少ない。


手術室に入る直前
お父さんが両手を差し出した。


そこにいた全員が ほぼ一斉にその手を握る。



一番下の妹が

『お父さん 絶対帰ってきてや!みんな待ってるから!』





お父さんは 静かに微笑み 目をつぶる。


閉じた目から涙がこぼれる。







人生の中で これほどの覚悟をする事ってそうそう無い。

自分に『死』の可能性があるなんて・・・

私なら絶対無理だ。



お父さんは九州男子で 寡黙でずんぐりむっくりで(笑)。


決して強いだけのイメージではなかったけれど
なんだか運命に抗う事無く生きてきた人のような気がする。




五時間に渡る手術を終え 
ICUに入ったお父さんの身体は土色で 手は氷のように冷たい。

ちゃんと生きてるのに みんな嗚咽を止められない。

回復するのか このままなのか
気を抜いちゃいけないと言われてたから。



その時 執刀した院長先生が登場した。

しかも おそろしくハイテンションに。



『いやー、こんなん出てきたわ!
ゼリーみたいでしょ。ぷるぷるやわ。』



嗚咽の一同 一瞬固まる。



・・・こら おっさん。





・・・と一瞬切れかけるも 執刀医がご機嫌という事は
手術は成功なのか。



何でも 心臓腫瘍はこの病院では初めての症例らしく
キレイに摘出できた事で 執刀医としてはかなりステイタスだそうな。

17607868_4143106614s.jpg




このアラーキー似のドクター 空気は読めないが
意外に名医らしい。






先生 ありがとうございました。





おとん 復活^^w


まだまだ 身体にいろんな管が刺さってて サイボーグみたいやけど^^;



17607868_4193174001s.jpg



撮りたかった写真を撮れる事が
こんなにシアワセなんだと あらためて実感・・・。




カミサマアリガトウ・・・。





みなさま 心配をおかけしました。
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  1. 2008/08/09(土) 22:55:41|
  2. 未分類

だから撮らない

お父さんが入院した。

心臓の左心房に3センチくらいの腫瘍ができてるらしく
なるべく早いうちに手術が必要だそうな。




離れてすんでる上に 
父の日シーズンの殺人的な忙しさに追われ
すっかりほったらかしにしてしまっていた・・・。


日頃の親不孝に気付かされるには
重すぎる事実。



おそるおそる病室をのぞく。



ワタシを見つけた途端に満面の笑顔のおとうさん。


すっかり老け込んだその姿に 胸がきゅっとなる。




そう言えば もう一年も会っていなかった。



不安がひしひしと伝わってくる。


『心臓を切り開く』って表現がぴったりくる今回の手術。


もしかしたら・・・って考えない人はいないと思う。




『手術が終わったら また目が開けれるんかなぁ。』


と 弱気な事を言うから


間髪入れずに


『痛過ぎて 目ぇ覚めるわ。目ぇ開けれるどころか寝られへんわ。』

と突っ込んでみる。





・・・・・。



いつもなら ブログのネタにって
一緒に写メしたりするんやけども


今回は ホントに携帯を取り出せなかった。



もしも それが本当に最後の写真になったらどうしようとか

お父さんがそう思ったらどうしようとか


自分には何気ない行動でも
こんな時は ナーバスになってるやろうなぁとか。


でも今撮らへんかったら もう撮れないかもとか。


必要なのか いらないのか 
意味不明の気遣いが頭をめぐってぐちゃぐちゃになる。




でもやっぱ『今』は撮らない。




手術がうまくいって 『全快ピース』の写真にしようと決めたから。




いつもは 『その瞬間を逃さないように』と狙うけれど

今回は『必ず来る瞬間』を狙って。



・・・・・。

代われるものなら 代わってあげたい。



どうかどうか うまくいきますように。
  1. 2008/08/04(月) 12:09:26|
  2. 未分類
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