スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

壊れてても 壊れてない お母さん

ご家族写真を・・・というタイミング


お母さんが乗った車椅子を押しながら
お父さんが入って来られた
その横にそっと寄り添うお兄さん



車椅子にこそ乗っているけれど
一見普通のご婦人・・・

挨拶を・・・と思った途端に
お母さんが『奇声』を発した




その場にいた すべてのスタッフが一瞬固まる




その瞬間 初めて家庭の“事情”を察した




新郎さんが中学生の時
その事故は起こった

お母さんはトラックに轢かれてしまったらしい
頭部損傷がひどく 命こそ助かったけれど 




『それまで』のお母さんは居なくなってしまったという




それ以来『言葉』を発する事は無く
何かを訴えたい時 『奇声』をあげる



まるで無垢な子供がそうするように



私とお母さんの目が合った


・・・とても優しい 何とも言えない顔で微笑む
『わかってるんじゃないのかな』と思ってしまうくらい


でも本当に その日は嬉しかったんだと思った

目が『お母さん』だったもの




式の最中も ずっと声をあげていた
新郎さんの姿を見る度に 嬉しそうに叫ぶ


チャペルに その声が響き渡っていたけれど
誰も何も言うわけがない


子供が騒いでいる『それ』とは全く違うのだから




はしゃぐお母さんの手を 隣のお父さんがそっと握って
お母さんの目を見ながら「うんうん」と優しくうなずく

今度は隣のお兄さんに訴えかける

お兄さんも お母さんの手を握って優しくうなずく



三人が手を取り合って 祭壇の新郎新婦を見つめる





そこには お母さんが壊れてから今日までの
さらに強くなったであろう家族の絆と愛が溢れていた


きっと想像を絶する時間だったに違いない


他の誰にもわからない
壮絶な時間




たとえば 何の問題もなくても
手を繋がなくなってしまう夫婦もいる

目を見て話さない親子もいる



その空虚な関係のまま 過ごしてしまう事もある



でも この家族は 
もう何があっても絶対に手を離す事は無くて

ずっとずっと 目を合わせて 手を繋いでいくんだ




そして 身体と表面的な心は壊れてしまってても

本能なんだな・・・『お母さん』





我が子を愛してる 愛してる 愛してる




『愛する』事には どんな障害も問題でないのだと





よく『母の愛は無敵』だなんて言うけれど


本当に その通りだと・・・




       お母さんの目が言っていた



スポンサーサイト
  1. 2006/05/02(火) 01:38:02|
  2. きゅっ。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。